ハワイ諸島で2番目に大きい島、マウイ島。
島一番の繁華街ラハイナを襲った巨大な炎が、建物を焼き尽くし、空には黒煙が。
マウイ島で発生した山火事はハワイの南を通過したハリケーンによる強風で急速に燃え広がり、被害が拡大。
強風によって運ばれた炎が街を襲い、これまでに36人の死亡が確認されている。
ハワイでも有数の美しい海で知られるマウイ島。
ビーチリゾートとしての魅力に加え、雲海に浮かぶ夕日の絶景なども楽しめる自然の魅力あふれるこの島。
しかし、かつてハワイ王国の首都が置かれた歴史あるラハイナの街が炎に包まれ、人々が立ち尽くしていた。
マウイ島内陸部の住宅街では、闇夜の中、あちこちの住宅に火の手が上がっていた。
撮影者「ここは僕の家でした。車もあったんだ」
ドローン映像を見ると、島の至るところで真っ赤な炎が上がり、上空には白煙が立ちのぼっているのが確認できる。
そして、ハリケーンの強風を受けた炎が、なおもすさまじい勢いで燃え広がっているのがわかる。
炎は驚くべきスピードで海岸にまで迫り、船に乗って海へと逃げる人々も。
港を離れた船から後ろを見ると、黒煙が海岸線近くにまで及んでいるのがわかる。
また、逃げ場を失った人々が海へと飛び込み、沿岸警備隊に救助されたとの情報もある。
ヘリコプターのパイロット「見てください。信じられません、まるで戦場のようです」
一面が焼け野原となったラハイナの街。
ヘリコプターのパイロット「Oh my god!!」
ヘリコプターのパイロットが目にしたのは、マウイ島のシンボルツリー「バニヤンツリー」の焼け焦げた姿。
樹齢150年ほどで、100メートル四方に伸びる巨木が丸ごと燃えてしまっている。
海岸沿いにおよそ1kmもの直線道路が延びる美しい街並みも焼き尽くされ、変わり果てた姿に。
突風で送電線が倒れ、停電も発生している。
お盆の旅行シーズンとあって、影響は日本にも及んでいる。
SNSでは、「マウイ旅行はオアフ島で足止めになるかも」、「2週間後に訪れるのを楽しみにしていたのに。これ以上被害が出ませんよう祈ります」などの投稿がみられた。
現地に住む日本人牧師・根本康司さん(62)は、島の惨状について次のように話す。
マウイ島に住む根本さん「まるで空襲のあとみたいな感じ、建物は跡形もない状態。史跡、名所全部焼けてしまったような状態」
根本さんによると、山火事は複数の地点で発生。
また、停電のため知人の安否も確認できない状況だという。
マウイ島に住む根本さん「今のところ正直言って音信不通なんです。火災のため変電所、携帯の基地局、そういったものが使えない状態で、全く連絡が来ないんです」
山火事により道路が封鎖された影響で、およそ2,000人が空港に避難したほか、避難所でも2,000人以上が夜を明かしたという。
ハワイ州はマウイ島に非常事態宣言を出し、島への不要不急の渡航を控えるよう求めている。
FNNプライムオンライン
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